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ニコチン中毒で依存症になるメカニズム

ニコチンを摂取すると

タバコには依存性があるとよく耳にはしますが、では人はなぜタバコに依存し、ニコチン中毒に陥ってしまうのでしょうか?具体的に、人間の身体がニコチンを摂取したときに起こることを知りましょう。

喫煙者の多くは、「タバコを吸うことですっきりする」と言いませんか?

これが最早、ニコチンに依存してしまっているのと同じなのです。

ニコチンを摂取すると、人は覚醒状態になります。

“β-エンドルフィン”という鎮痛作用のある脳内麻薬を生成し、不安を拭い去ったり、ストレスから一時的に開放されたりといった状態です。

そのほかにも“ドーパミン”を生成していい気分になることもでき、目が覚めたような感覚などを得ることも。

これだけを聞くと「いい効果!」だと思うかも知れません。しかし、ニコチンは摂取しすぎると死亡する危険性もある毒物です。ヘロインなどのドラッグと大差ない高い依存性も確認されており、これらの効果は一瞬の気休め程度に過ぎません。

喫煙という方法でニコチンを摂取すると、脳にまで巡ったニコチンが40分程度もすれば薄れてなくなってしまいます。そしてまた摂取したくなる、を繰り返すのです。

禁断症状によって、脳の平常時の活動レベルは低下していきます。ニコチンを求めてイライラを感じてしまうのはニコチンへの依存の最たる例。そこで吸って覚醒状態になっても活動レベルがそもそも低下しているため、喫煙していなかった時と比べると脳の活動レベル、処理能力が低下してしまっています。

身体への直接的な害があることもわかっています。ニコチンは身体の血管を収縮する作用があるため、血栓症や心筋梗塞になるリスクが非常に高くなります。

ニコチン切れとは

タバコを吸ってニコチンを体内に取り込むことで、気分がよくなったり、目が覚めたような感覚などいわゆる“多幸感”を得ることができます。これだけ魅力的な効果のあるものですから、摂取しなくなるとイライラしてしまうのは仕方のないことなのかも知れません。

喫煙によるニコチン摂取は休息にこの効果を得られるのは事実ですが、休息に効果が薄れてしまうのも事実。これを「ニコチン切れ」などと言います。

ニコチン切れを起こすと、人はタバコを吸いたいという気持ちを押さえることができなくなってきます。

ニコチン依存症のおもな症状は上記のような禁断症状だと言われていますが、じつはそのほかに身体への影響も多大にあります。

たとえば、「眠りが浅くなる」や、「眠気がすごくなる」といったもの。

タバコを吸っている年数が長ければ長いほど、1日に吸うタバコの本数が多ければ多いほど、“離脱症状”は重みを増します。

ニコチンが切れて24時間ほど経過すれば、あらたな症状が襲ってきます。

「咳や痰が止まらなくなる」ことです。

ニコチンは身体にとって有害な物質であるため、肺に入ったニコチンを出そうとする動きです。しかし当然これだけでいままで吸っていたニコチンがなかったことになるわけもありません。

タバコを長く吸って蓄積された有害物質だけが長く体内に残り続け、最低でもすべて抜ききるまでの“15年間”程度待たなければならなくなります。

ニコチンを摂取しなくなったことで、息切れが少なくなった方や集中力が以前より高まる方がほとんどです。タバコは百害あって一利なし。禁煙はいまからでもまったく遅くありません。

ニコチンの依存性の高さ

ニコチンの依存性の高さはかねてより言われてきましたが、では実際どれくらいのものなのでしょうか。喫煙をおこなっているみなさんは、“依存”だと思っていないかも知れません。

タバコを常用しているうちの約7割の方がニコチン依存症だと言われているものの、じつはその内の約4割は依存症を自覚していません。しかし、タバコを吸うことで「うまい」などと感じる方はすでに依存症です。

タバコに含まれているニコチンやタールは、人にとって“毒”となり得ます。

はじめてタバコを吸った時に「おいしい」と思わない方が普通の反応なのです。そこを無視して無理やり吸い続けることで、徐々にタバコの快感、ドーパミンの生成だけを感じはじめます。

一時的な強いドーパミンはやみつきになるもの。喫煙していない方がドーパミンのような快感や満足感を得られるのは食事で満足した時などで、喫煙者はより大きな快感を感じているためそれより弱い快感の食事に対して満足感が得られず、あまり美味しく感じないようになってしまいます。

簡単にいえば人間の三大欲求のひとつである「食欲」にもまさる欲求にあたるわけなので、依存性の高さは当たり前のものなのかもしれません。

ちなみに、世界でもっとも依存性のある薬物は「ヘロイン」。ヘロインは脳内麻薬を200%増加させることができます。

タバコの依存度は世界で4番目。どうでしょう。世界でもっとも危険だと言われている麻薬とも、そう大差ない依存性があるということがわかります。

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